*当記事は弊社スタッフがアジオシ( http://www.asiadeoshigoto.com/index.php )に寄稿しているミャンマー関連コラムを再編集したものです。
東南アジア各国で海外就職に成功した皆さんに、現地での就職活動・仕事・生活を聞く「海外就職成功者インタビュー」。
今回はミャンマー(ヤンゴン)の日系企業で働くTさん(男性・30代前半)に伺いました。

●何故ミャンマーで就職されましたか?
ヤンゴンに住む友人を訪ねたおりに観光地をまわり、初めて訪れたバガン遺跡の歴史とそこに住む人々の優しさに感動して、ミャンマーに移住しました。
●入社した会社は日本(日系)企業ですか?
日系企業です。
●現在の仕事の内容について教えてください。
広告代理店で日系、外資、ローカル含めた大手クライアントに対し、広告マーケティングの提案をしています。
● (そのお仕事の)経験はありましたか?
似たような業界にはいましたが、今行っている業務は、ほとんど初めてに近い経験ばかりでした。
●その前はどのような仕事をされていましたか?
広告会社に数年在籍した後、公務員として働いていました。
広告会社では、観光に関するリサーチセンターで調査研究、公務員としては地方創生に関わり、移住や定住に関する部署の立ち上げなどを行っていました。
●就職が決まるまでの活動期間を教えてください。
1ヶ月です。
履歴書を書いて人材会社に提出し、1週間後に就職先の会社の担当者とスカイプ面談がありました。
その面接で内定が決まりましたが、最終的に私自身がミャンマーに赴き、直接内定の確認をいただきました。
●ミャンマーに行かれる前に何か準備したものはございますか?
着替えとカップヌードルを持参したくらいです。
現地でも大抵のものは売っていますから。
●ミャンマーで働く為に必要なのは何と思われますか?
語学力(英語)。それ以上に努力と根性。そしてサバイブ力。
私の場合、住環境に不具合がありましたので、オーナーと交渉をして自宅をリノベーションしました。
これは一例ですが、サバイブ力とは、知り合いも少ない異国の地で、どんなトラブルに遭遇しても、一人で解決していける根性と機転だと思います。
●現在どのような資格をお持ちですか?
車の免許を持っています。
こちらでは危険なので、運転はしませんが・・・・・・。
●過去に海外の経験はございますか?
ありません。
●休日はどう過ごしていますか?
将来は大学院の進学を視野に入れていますので、カフェで英語の勉強をしています。
また、マッサージ行ったり、読書をしたり、友人と会ったり・・・・・・。
あとは近隣諸国など(インド、タイ、シンガポール、台湾など)に旅行に行きますね。
●お住まいはどうされていますか?
フルリノベーションされたシェアハウスに住んでいます。
●ミャンマーのどこか好きですか?嫌いですか?
好き:敬虔な仏教徒のため、人が基本的に優しいところ。
iPhoneをタクシーの中で紛失しましたが、次の乗客(ミャンマー人)が拾って、私の自宅まで持ってきてくれました。売れば月給分は稼げるにもかかわらず!です。
その誠実さに感動しました。
嫌い:時間など、ルーズだったりするところ。
●これからミャンマーで就職を考えている人へのアドバイスは何かございますか?
生半可な気持ちでは来ないことです。快適に暮らしたければタイやベトナムなど、もっと環境が良いところはたくさんあります。
それでもなお、ミャンマーでなければならない明確な理由を自分の中に持っておくことが重要だと思います。
私の場合、ミャンマーを目指したのはアジアのラストフロンティアだからです。
自分は、ある程度発展した国には魅力を感じません。自らを成長させ、新しいことに挑戦する場として未開拓のミャンマーが最もふさわしいと感じました。
インタビューを終えて・・・
将来は海外大学院へ進学予定を計画しているとおっしゃるTさん。
その為の努力も欠かさず、お休みの日に語学勉強に時間を割いています。
ミャンマーならではの異文化体験を聞きましたところ、「寄付文化で、経営者がトラックに札束を大量に積んでそれを全部寄付したシーンを見たとき」には驚いたそうです。
私も回答を読んで驚いたように、ちょっと日本人には想像できません。
何事にもまじめに正面から取り組んでいる姿勢が、ひとつひとつの回答にも表れています。
ひとりでも戦える挑戦心を持った人には、心地よく楽しい国がミャンマーだ、とのこと。
日本を遠く離れた地で、ワクワクと毎日を過ごしている日本人のたくましさを感じました。
掲載写真: 「移住を決めた美しいバガンの景色」といただいたのは、仏塔が点在する土地の上空には、青い空と雲の1枚。(撮影:Tさん)